探偵の基礎知識
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婚約者の「木曜は仕事」が増えた|結婚式の招待状を出す前に婚約を解消した29歳女性の体験談

探偵ナビゲーター編集部
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この記事は専門家が監修しています
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監修者
伊藤 計樹
総合探偵社フリースタイルグループ代表/株式会社フリースタイル代表取締役
行政書士(日本行政書士会連合会 登録番号 第17190812号)
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全国各地に展開する総合探偵社フリースタイルグループ代表/株式会社フリースタイル代表取締役。 https://tantei-soudan.co.jp 名古屋市の大学法学部を卒業後2008年から探偵業界に入って以降、6000件以上の調査案件を担当すると共に2015年には行政書士の資格を取得して調査後の書面作成などのアフターサポートも担当。 所有資格/行政書士「日本行政書士連合会第17190812号」、上級心理カウンセラー、行動心理士

監修:探偵ナビゲーターの公開記事は、探偵業務・調査実務に携わる専門家による監修を受けています。

執筆・編集:探偵ナビゲーター編集部

体験談形式の記事には、編集部が再構成したケースストーリーが含まれます。監修は登場人物や出来事の実在性を保証するものではありません。また、記事は個別の法律問題に対する法的助言を提供するものではありません。

2025年の秋。結婚式の招待状を誰に送るか、二人で名前を書き出していたころでした。当時29歳の女性は、婚約者が木曜日になると「会社の勉強会が長引く」と言って帰りが遅くなることに気づきます。

彼とはまだ一緒に暮らしていません。だから、毎日の帰宅時間が分かるわけではありませんでした。それでも、式場との打ち合わせに来られなくなった理由や、仕事の説明が以前と少し違うことが重なり、聞きたいことが増えていきます。

結婚の約束は交わしている。両家も顔を合わせ、2026年3月の式場も予約している。だからこそ、もし今、彼の気持ちが別の人へ向いているなら、知らないまま準備を進めていいのだろうか。そんな迷いのなかで、相談と調査を経て、結婚式を取りやめるまでの経緯を振り返ります。

この体験談でわかること
  • 婚約者の行動が変わったとき、何を疑い、何を確かめられなかったか
  • 両家の顔合わせや式場予約が済んだ状態で、結婚を迷う苦しさ
  • 探偵への相談前に、予定と自分に届いた連絡を整理した方法
  • 調査結果から分かったことと、最後まで分からなかったこと
  • 挙式の延期・解約、家族への連絡、費用の話し合いをどう進めたか

相談者プロフィール

項目内容
相談者Sさん・29歳・女性
居住地埼玉県川口市
職業メーカーの営業事務
婚約者31歳・システム関連企業勤務
交際期間約4年
婚約と式の準備2025年4月にプロポーズ、6月に両家顔合わせ、7月に2026年3月の式場を予約
最初の違和感木曜日の帰宅連絡と、式場の打ち合わせに来られなかった説明
調査費用約29万円(調査員2名、木曜日の夕方から夜の限定調査・諸経費含む)
その後式の準備を止めてから婚約を解消。費用分担の話し合いは継続

プロポーズのあと、二人で結婚式の準備を進めていた

彼とはどんな関係で、いつ結婚が決まったのでしょうか。

彼とは友達の紹介で知り合いました。私が25歳のときです。仕事が終わってから大宮でご飯を食べたり、休日に川越へ出かけたりして、少しずつ付き合うようになりました。彼は私より2歳上で、システム関係の会社に勤めていました。私はメーカーの営業事務です。

2025年4月、付き合って4年になるころにプロポーズされました。高級なレストランではなく、私の誕生日にいつも行く小さな洋食屋でした。食後、彼が落ち着かない様子で小さな箱を出して、「これからも一緒にいたい」と言ってくれたんです。私も「よろしくお願いします」と答えました。帰り道で何回も指輪を見ました。翌日、母に電話したとき、照れくさくてなかなか「結婚する」と言えなかったのを覚えています。

それまでは別々の部屋で暮らしていました。彼は戸田市、私は川口市で、電車なら行き来しやすい距離です。入籍と新居探しは、結婚式の時期に合わせて進める予定でした。

ご家族への挨拶や、式場の準備はどこまで進んでいましたか。

6月に両家で食事をして、結婚することを伝えました。私の父は人前であまり話す方ではないのですが、その日は珍しく「よろしくお願いします」と頭を下げていました。彼のお母さんも喜んでくれて、帰りに手作りのお菓子を持たせてくれました。

2025年7月には大宮の式場を予約しました。挙式日は2026年3月に決めていました。二人で見学して、窓から光が入る会場を彼が気に入ったんです。私の名義で契約書に署名し、二人で積み立てていた結婚準備のお金から申込金10万円を払いました。招待する人は60人くらいを考えていましたが、料理も衣装も細かい金額はまだ決まっていませんでした。

彼は見学のとき「うちの両親、ここなら来やすいね」と話していました。だから、少なくともそのころ、私だけが結婚に前のめりだったとは思いたくないんです。

Sさん(29歳/川口市)
Sさん(29歳/川口市)

「木曜は勉強会だから」と、連絡が遅くなる日が増えた

最初におかしいと感じたのはいつでしたか。

9月の終わりごろです。彼から「木曜の夜はしばらく社内の勉強会があるから、連絡遅くなると思う」と言われました。彼の会社では新しいシステムの研修があると前から聞いていたので、最初は普通に受け取りました。

ただ、三週続けて木曜日の返事が遅かったんです。以前なら21時ごろには「帰る」と来ていたのに、そのころは23時前になって「終わった」とだけ届く。私は毎週木曜に会っていたわけではありません。だから、本当に仕事が長引いているのか、分からないままでした。

最初の二回は「お疲れさま」と返しました。三回目は画面を見たまま少し考えて、結局同じことを送りました。文面を変えたら疑っているのが伝わりそうだったんです。

Sさん(29歳/川口市)
Sさん(29歳/川口市)

仕事の説明に食い違いがあったのでしょうか。

彼は初め「部署の人が集まる勉強会」と言っていました。ところが、週末に私が「そんなに遅くまで全員いるの?」と聞くと、「いや、外部の人との確認もあるから」と話しました。それだけで嘘だとは言えません。勉強会のあとに取引先の対応があることもあるでしょう。

でも「会社でやるの?」と聞いたら「場所は毎回違う」と返ってきて、私は何を聞いてよくて、何が余計な詮索なのか分からなくなりました。自分でも質問を重ねすぎたと感じて、「ごめん、ただ疲れてないか気になって」と話を切りました。

その日の帰り、彼は駅の改札まで見送ってくれました。いつも通り手もつないでくれたんです。そんな普通の時間があると、私の考えすぎなのかもしれないと思いました。

Sさん(29歳/川口市)
Sさん(29歳/川口市)

式場の封筒を開けられない日があった

そのころ、結婚準備はどうなっていましたか。

招待客の名前と住所を整理し始めていました。二人で親戚の住所を確認して、友達に送る分は私が表にまとめていました。まだ発送はしていません。11月中に招待する人を決めて、年明けに招待状を出そうと話していたんです。

彼の友人の欄は空白が多くて、「名前だけでも教えて」と何度か言いました。そのたびに「週末やる」と返ってきました。私は自分のほうを先に終わらせて、彼の作業を待っていたんです。

ある夜、式場から届いた大きな封筒を机に置いたまま、開けられませんでした。中身は席次や衣装についての案内で、別に怖いものではないはずです。でも開けたら、二人で準備しているふりを続けなければならない気がしました。母から「準備どう?」と連絡が来て、「順調だよ」と返したあと、しばらくスマホを伏せていました。

Sさん(29歳/川口市)
Sさん(29歳/川口市)

彼には「結婚が不安なの?」と聞かなかったのでしょうか。

10月の初め、二人で式場の打ち合わせに行く予定がありました。でも前日の夜、彼から「土曜日に急な仕事が入った」と連絡が来たんです。

結局、その日は私一人で式場に行きました。担当者から「新郎様は今日はご一緒ではないんですね」と言われて、「仕事が忙しくて」と笑って答えました。渡された確認書類を帰りの電車で見ても、何から彼に聞けばいいのか分かりませんでした。

次の週末に会ったとき、「最近、準備の話をすると嫌そうに見える。結婚自体が負担になってない?」と聞きました。彼は「仕事が大変なだけ。結婚をやめたいわけじゃない」と言いました。

その答えを聞いて、まず安心したんです。浮気なんて考えていなければ、それで終わったかもしれません。ただ、「じゃあ招待状のこと一緒にやろう」と言うと「来週にして」となりました。そこから先は、また同じ話の繰り返しです。

怒って「私だって働いてるよ」と言いそうになりました。でも、彼が忙しい時期なのは本当かもしれません。結婚準備の負担を押しつけるのも違うと思って、飲み込みました。帰宅してから一人で泣いた日もあります。何が悲しいのか、自分でもうまく説明できませんでした。

Sさん(29歳/川口市)
Sさん(29歳/川口市)

分かったことと、想像したことを別の紙に書いた

彼の行動を自分で調べようとはしませんでしたか。

電車で彼の会社の近くまで行ってみようか、と思ったことはあります。木曜日の夜に見かければ、何か分かるかもしれない、と。でも、何時にどこへ行くか分かりませんし、誰かと一緒にいたとしても理由は分からない。あとで自分が余計につらくなると思って、やめました。

彼のスマホやアカウントを無断で見ることもしませんでした。付き合っているから何でも見ていいわけではないと思ったからです。

代わりに、私に届いていた連絡と、二人で決めていた予定を見直しました。木曜に「勉強会」と言われた日、23時ごろに連絡が来た日、二人で行くはずだった式場の打ち合わせに彼が来なかった日。彼が実際に何をしていたかは、そこには書けません。私はそれを見ながら、「一緒に結婚の準備をしてくれていない」と「別の女性がいるかもしれない」は違うことなんだと思いました。

Sさん(29歳/川口市)
Sさん(29歳/川口市)

彼との結婚に迷い始めて、最初に問い合わせたのはどこでしたか。

最初に相談したのは、結婚式の準備を止める場合のお金のことでした。式場の担当者に、延期できるかどうか、日程を変更したときとキャンセルしたときで費用がどう変わるかを尋ねました。まだ彼との関係をどうするか決めていないので、一般的な条件だけ確認したんです。

申込金を払っていることは知っていましたが、それが戻るのか、別途支払いがあるのか、契約書を読んでもよく分からなかったんです。担当者からは、日付と手配済みの内容によって扱いが違うので、契約書の該当箇所と現在の準備状況を一緒に確認しましょう、と説明されました。

それを聞いて初めて、結婚するかどうか迷うのと、式場へいつ返事をするかは、別に考えなければいけないと分かりました。彼を疑っている気持ちは、そのあともなくなりませんでした。

Sさん(29歳/川口市)
Sさん(29歳/川口市)

探偵に聞いたのは「浮気ですか」ではなく「何が分かりますか」だった

探偵への相談を決めた理由を教えてください。

10月の半ばです。何度話しても木曜日の仕事については説明が曖昧で、式の準備も進まなかったからです。私は、結婚をやめる理由を探したかったわけではありません。逆に、疑いが違うなら、それを踏まえて話し合いたかった。

でも、彼を問い詰めるたびに「信じてないの?」となりそうで、質問自体が怖くなっていました。それで、調査を頼むかは決めずに、まず電話で聞いてみようと思いました。

相談の前に、木曜日に遅くなるという説明があったこと、二人はまだ同居していないこと、翌年3月に結婚式を予定していることをメモしました。「婚約者でも調べてもらえますか」と聞くのがすごく恥ずかしかったです。結婚直前にこんな相談をする人間だと思われるのが嫌だったのかもしれません。

Sさん(29歳/川口市)
Sさん(29歳/川口市)

編集部より:婚約中の浮気が気になるときは、婚約中に浮気された場合の確認・婚約破棄・慰謝料の考え方で、結婚前の関係に特有の注意点を整理できます。

相談すると、どのような説明がありましたか。

私が「木曜はいつも遅いんです」と言うと、担当者はまず「何を確認できれば、次の判断に進めそうですか」と聞いてきました。私はすぐには答えられませんでした。女性と会っていないと分かれば安心できるのか、仕事だと分かれば結婚準備を一緒にしてくれなくてもいいのか。そのときは、自分でも答えが出なかったんです。

担当者からは、指定した日時に行動を確認できても、調査時間外のことは分からないし、調査で何も見つからない場合もある、と説明されました。調査方法や人数、途中で対象者を見失った場合、追加料金の条件についても聞きました。

別の会社にも相談して比較しました。安いと書いてあるプランが、私の知りたい木曜の夕方から夜を全部含むとは限らなかったからです。『何時から何時まで』『何人で』『経費や延長は別か』を紙に並べてみると、広告の数字だけでは比べられないと分かりました。

Sさん(29歳/川口市)
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編集部より:契約条件を比較する際は、探偵社の選び方と契約前に確認したい8項目も参考になります。

調査を依頼するか、迷いませんでしたか。

迷いました。式場に10万円を入れていて、衣装や新居にもこれからお金がかかるのに、調査へ約29万円を使う。それを両親に言えないこともつらかったです。

二つの会社に相談した結果、私が契約したのは、木曜日の夕方から夜まで、二人の調査員で行動を見るという計画でした。午後5時から11時ごろまでの予定で、交通費などを含めた見積総額が約29万円。延長する場合は私の同意を確認する取り決めにしました。二人で積み立てた結婚準備のお金ではなく、私個人の貯金から出しました。誰かから慰謝料をもらって取り戻すつもりで決めたわけではありません。

「何も分からないこともあります」と言われたとき、電話を切りたくなりました。でも、これ以上分からないまま招待状を出すのは、私にはできませんでした。結婚式そのものを楽しみにしてくれている人の顔が浮かんだからです。

Sさん(29歳/川口市)
Sさん(29歳/川口市)

木曜日の夜、彼は女性と会っていた

調査の日は、どんなふうに過ごしましたか。

10月下旬の木曜日でした。彼とは前の日に短く連絡を取っていて、当日は「勉強会だから遅くなる」と言われていました。私は会社で普段通り仕事をしようとしましたが、午後になると時計を見る回数が増えました。

夕方、同僚に「今日は元気ないね」と言われて、寝不足だと答えました。職場で婚約の話をしていたので、誰かに気づかれるのも怖かったんです。仕事帰りにスーパーへ寄り、夕飯の材料を買ったのに、家に帰ると食べる気がしませんでした。

調査中は、私に頻繁に連絡しないようお願いしていました。途中で知ってしまったら、彼に電話してしまいそうだったからです。スマホの画面を伏せて置き、何度もまた表に戻していました。

Sさん(29歳/川口市)
Sさん(29歳/川口市)

確認されたのはどのような行動だったのでしょうか。

後日受け取った報告書には、彼が夕方、勤務先の建物から出て、駅の近くで一人の女性と合流するまでの行動が、時刻とともに記録されていました。二人は飲食店で食事をし、そのあと21時過ぎに一緒にマンションのエントランスへ入っていました。そこまでの様子は写真にも残っていました。

調査は契約した23時ごろに終了し、その時間内に二人が建物から出てくる姿は確認されなかったそうです。そのあと彼がいつ外へ出たのか、建物の中で何があったのかまでは分かりません。マンションが女性の自宅だったかどうかも、この報告だけでは確かめられませんでした。

でも、彼から私に届いたのは「仕事が長引いてる」という連絡でした。女性と一緒にいたという事実と、その説明が重ならなかった。その部分を見たとき、頭の中が急に静かになりました。声を上げて泣くより先に、「招待状、まだ出してなくてよかった」と思いました。自分でもひどい考え方だと思います。

Sさん(29歳/川口市)
Sさん(29歳/川口市)

弁護士に相談し、式場の契約書を開き直した

報告書を見たあと、まず何をしましたか。

週末に弁護士の法律相談を予約しました。結婚をやめると決めたわけではありません。ただ、式場の名義が私になっていて、申込金も払っていたので、何から手をつけるべきかを知りたかったんです。

相談には、プロポーズを受け入れたことが分かる二人のメッセージ、両家の顔合わせの日付、式場の契約書、支払い記録、報告書の写しを持って行きました。弁護士からは、婚約していたと説明できる事情と、彼が実際にどう行動したかは分けて確認すること、費用負担や請求できる内容は個別の事情によることを説明されました。

私は「彼が女性と一緒にマンションへ入っただけで、全部が決まるんですか」と聞きました。そんな簡単な話ではないという返事でした。結婚前の関係だから、夫婦の離婚と同じようには考えられないことも分かりました。

Sさん(29歳/川口市)
Sさん(29歳/川口市)

編集部より:婚約と結婚後では法的な考え方が異なります。探偵と弁護士、どちらへ相談するべきかも確認してください。

ご両親には、いつ話しましたか。

弁護士へ相談したあと、彼に話す前に、まず母にだけ会って話しました。電話だとうまく言えない気がして、休日に実家へ行きました。

「結婚式を少し止めるかもしれない」と言うと、母は最初「準備で疲れたの?」と聞きました。彼が女性と会っていたこと、勉強会だと説明していたことを話すと、長い間黙っていました。しばらくして母は「ご飯、食べてきた?」と聞きました。私は首を横に振りました。母は台所へ行ってお茶を入れ、前の日の煮物を温めてくれました。私はテーブルに座ったまま、式場の名前を口にすることさえできませんでした。

その日は結婚式の話を最後までできませんでした。母には父に事情を伝えてもらっていいと頼みました。帰り道になって涙が出ました。後から父から短く「自分で決めていい」と連絡が来ました。ありがたいのに、その返事を見るのもつらかったです。

Sさん(29歳/川口市)
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「結婚するつもりはある」と言われても、戻れなかった

婚約者とはどのように話し合いましたか。

私が弁護士に相談した次の週末、駅前の静かな店で会いました。いきなり写真を見せるのではなく、「木曜日は勉強会だと言っていたけれど、実際は誰と会っていたの?」と聞きました。

彼は最初「会社の人だよ」と言いました。私は「女性と二人で会って、マンションへ入ったところまで確認されている」と伝えました。彼は驚いて、しばらく黙りました。それから、以前の職場で一緒だった女性で、数か月前から連絡を取り合っていたと話しました。

彼は「相談に乗ってもらっていただけ」「結婚をやめるつもりはない」と言いました。私は、どうして勉強会だと嘘をつく必要があったのか聞きました。彼は「話したら疑われると思った」と答えました。今となっては、その言い方が一番苦しかったです。疑うことを先に私のせいにされたように感じたからです。

Sさん(29歳/川口市)
Sさん(29歳/川口市)

二人の関係について、彼からはどこまで説明がありましたか。

「何度か二人で会った。気持ちが揺れたことはある」と言われました。ただ、肉体関係があったかどうかについては否定しました。私は確かめる手段を持っていませんでしたし、彼の言葉をそのまま信じられる状態でもありませんでした。

「結婚する気持ちはある」と繰り返す彼に、私は「じゃあ、どうして式の打ち合わせには来なかったの」と聞きました。土曜日の仕事は本当に急な対応だったと言われました。そこは調査していません。嘘だったかどうか、今も分かりません。

彼の話を聞いている間、なぜか招待客リストのことを考えていました。彼の友人の名前は、まだ空白のままでした。「結婚する気持ちはある」と言われても、「だったら、なんで一緒に準備してくれなかったの」としか思えませんでした。

Sさん(29歳/川口市)
Sさん(29歳/川口市)

話し合いの結果、その場で婚約を解消したのですか。

その日は決めませんでした。彼は「やり直したい」と言いましたが、私は何をやり直すのか分からなくなっていました。付き合っていたころの気持ちなのか、結婚式の準備なのか、信頼なのか。

まず、3月の結婚式を予定通り進めるのは無理だと伝えました。彼も反対しませんでした。ただ、「両親にはまだ言わないでほしい」と言われて、そこは断りました。両家の顔合わせまで済んでいるのに、私一人で延期の理由を抱えるのは違うと思ったからです。

彼とは一週間だけ連絡を減らすことにしました。仲直りするための時間なのか、別れるための時間なのか、そのときは分かりませんでした。家に戻ると、床に式場のパンフレットが置いてあって、それを片づける気にもなれませんでした。

Sさん(29歳/川口市)
Sさん(29歳/川口市)

式の準備を止め、数週間後に婚約を解消した

式場やご家族への連絡は、どんな順番で進めたのでしょうか。

11月に入ってすぐ、式場へ事情が変わったことを伝えて、予定どおり準備を進めないと申し出ました。予約の変更と解約で負担がどう異なるか、改めて書面でもらいました。会場側に確認する前に招待状を発送しなくてよかったと思いました。

両家には、彼とそれぞれの親へ説明することにしました。私は自分の親へ、彼は彼の親へ。彼の親御さんから直接謝罪したいと連絡をもらいましたが、そのときは会う気持ちになれず、少し待ってほしいと伝えました。

式の準備を止めると連絡した時点では、まだ婚約解消までは決めていませんでした。式場に事情をすべて説明する必要もありません。担当者は期限と必要な手続きだけを案内してくれました。私はその日、式場から出て駅のベンチに座り、何もせずに20分くらい過ごしました。

Sさん(29歳/川口市)
Sさん(29歳/川口市)

最終的に婚約を解消したのは、何が決め手だったのでしょうか。

彼とあと二回話しました。女性とはもう連絡を取らないと言っていましたが、その約束を確認するために、また私は彼の行動を疑い続けるのだろうかと思ったんです。

嫌いになれたわけではありません。彼と旅行した写真も、誕生日にくれた手紙も、全部そのままです。でも、結婚したあと仕事で帰りが遅くなるたびに、この木曜日のことを思い出すのではないかと怖くなりました。

12月に、婚約を解消することを伝えました。彼は泣いていました。私も泣きました。その場で費用のことまで話せる状態ではなかったので、式場の契約や支払いについては、後日あらためて整理することにしました。

Sさん(29歳/川口市)
Sさん(29歳/川口市)

費用や慰謝料については、どのようになりましたか。

式場へは、予約の解約を申し出て、申込金や手配済みのものを含めた解約費用の内訳を書面でお願いしました。契約名義は私なので、会場への連絡と手続きは私が担当しました。会場へ支払う義務の話と、彼と費用をどう分けるかは別だと説明されました。

式場の申込金10万円は、二人で積み立てた結婚準備のお金から支払っています。一方、探偵に払った約29万円は私個人の貯金から出しました。衣装の下見で支払ったものも含め、いつ、誰のお金から、何のために支払ったのかを表にしました。

彼に何をどこまで負担してもらえるかは、弁護士へ相談しながら考えています。婚約を解消したからといって、探偵費用まで必ず返してもらえるとは思っていません。相手の女性へ何か請求できるとも決まっていません。実際にいくら請求できるのか、まだ結論は出ていません。

最初は、お金の話なんてしたくなかったです。でも、払ったものを曖昧にしておくと、自分が後で苦しくなると思いました。私は記録を残し、彼には落ち着いた形で連絡するようにしています。結論が出ていないことも、今の私の現実です。

Sさん(29歳/川口市)
Sさん(29歳/川口市)

結婚式がなくなったあとも、生活は続いている

婚約を解消したあと、一番つらかったのは何でしたか。

結婚式当日より、もっと手前の小さな予定がなくなっていくことでした。衣装合わせの予約を消す、彼と一緒に見るはずだった家具のページを閉じる、休みを取ってくれていた友人に予定が変わったと伝える。ひとつひとつは短い連絡なのに、すごく疲れました。

会社には詳しいことまで話していません。結婚する予定だと伝えていた上司には、予定が変わったとだけ伝えました。昼休みに同僚が結婚式の写真を見せてくれたとき、普通に「きれいだね」と言えました。そのあとトイレで少し泣きました。

彼と住む予定だった部屋も、まだ契約していませんでした。それは本当によかったと思います。でも、仕事帰りに立ち寄るスーパーで二人分の夕飯を考える癖だけ、なかなかなくなりませんでした。

Sさん(29歳/川口市)
Sさん(29歳/川口市)

同じように婚約中の相手を疑っている人へ伝えたいことはありますか。

両親へ挨拶を済ませたり、式場を予約したりすると、もう後戻りできないような気持ちになります。私もそうでした。「ここまで来たのにやめるなんて」と何度も思いました。

でも、招待状を発送していなかったからよかった、という話だけではないです。発送していても、もっと準備が進んでいても、自分の気持ちを確かめる時間は必要だと思います。周りに迷惑をかけることと、自分が不安なまま結婚することは、同じ問題ではありません。

私の場合、木曜日の説明と、彼の行動が違うことが確認されました。でも、同じように帰りが遅くなる婚約者が、みんな浮気をしているわけではないです。まずは本人と話せることを探して、分からないことは分からないままにしてもいい。急いで誰かを悪者にするより、自分がこれからどうしたいかを考えてほしいです。

Sさん(29歳/川口市)
Sさん(29歳/川口市)

婚約を解消する前に確認した、式場の契約と費用のこと

婚約中のSさんが確認したのは、婚約者の行動だけではありません。式場の契約を誰が結んだのか、すでに支払ったお金がどこから出たのか、予定を変更・解約すると何が発生するのかも整理しました。

婚約は二人が結婚することに合意しているかが基本となり、指輪や両家への挨拶、式場予約なども判断の材料になります。ただし、一つの事情だけで法的な結論が自動的に決まるわけではありません。

式場との契約名義はSさんで、申込金10万円は二人の結婚準備用の積立金から支払っていました。一方、探偵への約29万円はSさん個人の貯金から出しています。式場への支払い義務と、婚約者同士でどの費用を負担するかは分けて確認する必要があります。

調査で確認できたのは、婚約者が仕事と説明していた夜に女性と会い、マンションへ入ったことまででした。肉体関係の有無までは分かっていません。婚約解消や費用請求の法律上の評価は、調査結果だけで一律に決められるものではありません。

婚約中の相手との関係で迷っている場合は、婚約中の浮気を疑ったときの確認方法・婚約破棄・慰謝料の考え方も参考にしてください。

この違和感と一緒に起きやすいこと

式の準備に消極的になったことだけで、浮気だと決めつけることはできません。ただ、帰宅時間や連絡の変化が続いているなら、どの出来事がいつ起きたかを整理してみる方法があります。帰宅時間の変化が気になるときの確認ポイントでは、予定と実際の行動を混同しない考え方を紹介しています。

自分で確かめようとして、無断でスマホを見たり尾行したりする前に、浮気調査を自分でどこまでできるかも確認してみてください。式場や新居などの契約がすでに動いている場合には、費用や契約名義を先に整理することも大切です。

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よくある質問(FAQ)

婚約中の相手が仕事を理由に帰りが遅くなるのは浮気のサインですか?

帰宅が遅くなることだけで、浮気と判断することはできません。勤務先の事情や忙しさによって予定が変わることもあります。本人の説明、予定の変化、実際に自分が確認できたことを分けて考えましょう。

婚約指輪や式場の予約があれば、法律上の婚約は必ず成立しますか?

婚約は、二人の間で結婚するという合意が成立していることが基本です。指輪や式場の予約、両家への挨拶などは、その意思を確認する材料にはなりますが、一つの資料だけで法律上の婚約を一律に判断できるわけではありません。詳しくは法テラス「婚約とは何ですか」も確認してください。

婚約者が異性の家へ入ったら、肉体関係があった証拠になりますか?

その行動だけで、室内で何があったかまで断定できるわけではありません。法律上どのような意味を持つかは、行動の記録やその他の事情を踏まえて個別に検討されます。法的な対応を考える場合は弁護士へ相談してください。

結婚式を延期したいとき、先に何を確認すればいいですか?

式場との契約名義、申込金の取り扱い、延期と解約の条件、手配済みの内容、費用が変わる期限を確認しましょう。国民生活センターの結婚式場キャンセルに関する案内でも、キャンセル料がいつ、どの程度かかるのか、内訳を確認することが勧められています。相手との費用分担や損害賠償については、必要に応じて弁護士へ相談してください。

探偵へ相談したら、調査を依頼しなければいけませんか?

いいえ。相談と調査契約は別です。目的、調査員数、日時、経費、延長や解約の条件を理解したうえで、依頼するかどうか決められます。まだ迷っている場合は、探偵への相談前に状況を整理するガイドも参考になります。

まとめ|婚約は解消した。それでも、式場の手続きと費用の話は残った

Sさんは、婚約者の木曜日の説明に違和感を覚え、調査を依頼しました。調査では、仕事だと聞いていた夜に婚約者が女性と会い、マンションへ入ったところまでが記録されています。

その後、婚約者と話し合い、結婚式の準備を止めました。そして2025年12月、婚約を解消しています。

ただし、それですべてが終わったわけではありませんでした。二人で積み立てたお金から支払った式場の申込金、Sさん自身の貯金から出した調査費用、解約に伴う費用の負担など、まだ整理しなければならないことが残っています。

浮気を疑ったことと、婚約を解消したこと、結婚式の契約を終了させることは、それぞれ異なる問題です。Sさんのケースでは、それらを一度に決めるのではなく、確認できた事実と契約条件を踏まえながら順番に判断しました。

婚約中の浮気や婚約解消の法的な考え方は、婚約中に浮気されたらどうする?で詳しく解説しています。

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伊藤 計樹
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全国各地に展開する総合探偵社フリースタイルグループ代表/株式会社フリースタイル代表取締役。 https://tantei-soudan.co.jp 名古屋市の大学法学部を卒業後2008年から探偵業界に入って以降、6000件以上の調査案件を担当すると共に2015年には行政書士の資格を取得して調査後の書面作成などのアフターサポートも担当。 所有資格/行政書士「日本行政書士連合会第17190812号」、上級心理カウンセラー、行動心理士
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